住宅など170棟が焼けた大分市佐賀関の大規模火災で、山林にも延焼するなど被害が広がった要因について、専門家はこれまでの調査結果を踏まえて、「強風」と「住宅の密集」を指摘します。
(大分大学減災・復興デザイン教育研究センター・小西忠司客員教授)「被害が拡大したのは、西寄りの強風があったことと木造住宅が密集していたこと」
(小西忠司客員教授)「かなりの角度で火煙が風下方向になびき、隣家の隣の隣くらいまで加熱されて燃えやすくなった。強風によって火煙の形状が変化し、熱を受けやすい領域が広がった」

また、住宅が密集していることが空気の流れに影響したと指摘します。
(小西忠司客員教授)「住宅と住宅の幅が50センチくらいだったり、1メートルくらいだったり、かなり近接していたために火が燃え移りやすくなったこと。住宅間が非常に狭いので、風が加速されて火煙のほうに引き寄せられ、空気の強い流れが生じていた可能性がある」

さらに、鎮火まで時間がかかっていることについて、次のように分析しています。
(小西客員教授)「加熱された物が山林の堆積物の中に潜んでいた可能性があり、火源が中にもぐりこんでいる状態だと、完全に消えたと確信を持つことが難しい」














