コメの価格高騰が止まりません。5キロあたりの平均価格は、11月中旬に4300円を超えて過去最高値を更新。新米が出回っているにもかかわらず、下がらない価格に飲食店や小売の現場では対応に苦慮しています。
静岡市にあるステーキ店。昼どきにはサラリーマンや学生が列を作ります。自慢のステーキセットは1000円と格安で、さらにご飯の「おかわり自由」も人気の理由です。
<来店客>
「大盛りで3杯はマストです。めちゃくちゃありがたいです」
<来店客>
「(たくさん食べられる店は)なかなかないです。僕たちからしてもすごく助かる。うれしいです」
しかし今、店が頭を悩ませているのは、コメの価格高騰です。
<感動の肉と米 大口奈美さん>
「週末だと1日に100キロ以上炊いています。これから先が不透明ですが、いまの価格で精いっぱいやっていきたい」

新米の流通が本格化する中でも、コメの価格は上昇しています。集荷業者が高い価格で仕入れたことや、生産コストアップなどが影響し、5キロあたりの平均価格は、先週4300円を超え半年ぶりに最高値を更新、今週も4200円台と高止まりしています。
<大口さん>
「日々バイヤーがいろんなところで価格とおいしいお米を探し回って今の価格でやっている。心もおなかもいっぱいに満たしてもらって、幸せな笑顔で帰ってもらいたい」
こうした状況は小売りの現場でも。
<田島かのん記者>
「静岡市のスーパーです。新米も並ぶ米コーナーですがそのほとんどが4000円を超え、中には4000円台後半のものも並んでいます」
店頭には静岡県内産をはじめ、東北や北陸の新米が並びます。担当者によりますと、新米の入荷自体は順調だということですが、「価格が高い」状況は変わっておらず、客の購入行動にも影響が出ています。
<ヒバリヤ 営業企画課 山岸達也さん>
「『私はこのブランドが欲しいです』とか『このコメがいいです』というお客様よりも、今日あるお店のお米の中で1番安いものを選ぶみたいな傾向が多いのかなと思います」
この店では、価格を抑えたブレンド米なども含め38種類に増やし、幅広い価格帯から選べるよう工夫しています。
<山岸さん>
「安いものをもちろん仕入れたいが数にも結構限界があるので、その真ん中の商品、ちょうど真ん中ラインの値段の商品の品ぞろえを多くすることで、お客様に選んでいただける機会を増やそうと取り組んでいる」
コメの価格高騰はいつまで続くのか。飲食店、家庭、そして小売の現場。ともに苦悩の日々が続いています。














