暴力団組員と不適切な交際をし、捜査情報を漏らしたとして、石川県警は21日、刑事部の30代の男性巡査部長を地方公務員法違反の疑いで書類送検するとともに、懲戒免職処分にしました。

地方公務員法違反の疑いで書類送検されたのは、石川県警の刑事部に所属する30代の男性巡査部長です。巡査部長は6月中旬、捜査の対象になっている暴力団組員と焼き肉店で食事し、飲食費およそ1万円と、タクシー代として現金5万円を受け取ったということです。

その後、6月下旬にスマートフォンのメッセージアプリの通話機能を使って暴力団組員に捜査情報を漏らした疑いがもたれています。7月に入って警察に情報提供があり、巡査部長に確認したところ、情報を漏らしたことを認めたということです。

石川県警は、巡査部長を地方公務員法違反の疑いで21日、金沢地検に書類送検し、懲戒免職処分としました。巡査部長は「暴力団組員との関係を築き、捜査に役立てたかった」と話しているということです。

警察は、巡査部長が飲食費とタクシー代の見返りとして情報を漏らしたとみて調べています。

石川県警の川島正近首席監察官は「警察への信頼を著しく損ねる行為で、県民に深くお詫び申し上げます。再発防止と信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。