北九州市若松出身の芥川賞作家・日野葦平(1907~1960)は、父親の玉井金五郎さんと母のマンをモデルにした小説『花と龍』を書いています。この夫妻の子供が、玉井社長と中村哲さんの親御さん。つまり2人は、『花と龍』の主人公のお孫さんであり、いとこ同士という関係。おばあさんのマンさんが住む若松で、中村哲さんは幼少期を過ごしています。
ギラヴァンツ北九州・玉井行人社長:玉井マンさんが、2歳から6歳まで若松に住んでいた中村哲さんに言っていたのは、
・弱いものが助け合っていかないと、世の中は回っていかない。
・職業に貴賤はない。
・どんな小さな生き物の命も尊ぶ。

これをずっとおばあちゃんから聞いていたことが、アフガニスタンでの活動につながってきている。中村哲さん自身も、「若松が自分の原点だ」とおっしゃっています。北九州で人道支援の核の思想が形成されたのだ、と思っています。
◆中村哲さん「見捨てちゃおけないから」

中村哲さんの「北九州の思想の原点」について語る。小倉昭和館の特別上映にふさわしいイベントになった感じで、映画の中で中村哲さんはこう言っていました。
中村哲さん:誰かほかの人がやれば私がいる必要はない。個人的な動機から言えば「見捨てちゃおけないから」という外に何も理由はないです。
玉井さんが言ったおばあちゃんの言葉と響き合っていました。
◆小倉昭和館の再建支援を
トーク終了後、樋口さんがこんな話をしてくれました。














