上映に当たって、樋口さんはこんなあいさつを述べていました。

樋口智巳館主:本日はご来場いただきまして、ありがとうございます。元気なんです! 元気なんですけど、みなさまのお顔を拝見すると、胸がいっぱいになります……本当にありがとうございます。(拍手)

「小倉昭和館プレゼンツ特別上映」第2弾、アフガニスタンで人道支援に尽くされた中村哲先生の生き方をたどるドキュメンタリーです。火災がなければ、9月に小倉昭和館で上映する予定でした。

中村先生が現地で武装集団に銃撃され亡くなられてから、もう3年が経ちました。遺志を継ぐ方々のお話を聞くたびに、もっと中村先生の事を知りたい、知らなければならない、という思いが募ります。本日はありがとうございます(拍手)

火災がなければ9月に上映するはずだった…。焼失の悲しみと苦しみが感じられて、みんながそれを共有していく温かい場面でした。みんなが応援している感じがしました

この映画は、中村さんを21年にわたって記録してきた日本電波ニュース社の谷津賢二監督が撮ったもの。たびたびテレビでも伝えられていましたが、未公開映像と現地の最新映像を加えて、劇場版として作られた作品です。

哲さんが書いた文章の朗読が、映像にかぶさるのが基本になっているドキュメンタリーで、映像版の人物伝記のような感じ。哲さんの生きざまが胸を打ちました。

◆中村医師の「核」は北九州の若松に

上映の後、トークイベントがありました。Jリーグ「ギラヴァンツ北九州」社長で、中村哲さんのいとこにあたる玉井行人さんと、哲さんのドキュメンタリーを撮ってきた九州朝日放送の臼井賢一郎さんが登壇しました。