宇部市出身の日本画家で、文化財修復の第一人者として知られる馬場良治さんが、母校で講演しました。

講演会は、宇部鴻城高校の創立70周年の記念事業の一つとして開かれました。馬場良治さんは宇部市出身の76歳で、宇部鴻城高校卒業後に、東京芸術大学で日本画を専攻しました。文化財修復の第一人者としても知られています。

講演で馬場さんは、常識外れの素材の修復作業でも、地域の歴史や文化、気候など、いろいろな角度から考えて最適な方法を見つけ出した経験を例に、原動力は「感性」としました。そのうえで「答えだけを求めることは、感性を磨くことにはつながらない」と指摘しました。

日本画家・馬場良治さん:「人間の未知のものは感性なんです。ChatGPTは感性を生んでおりません。知識の凝縮です。知識の凝縮はものを作り出せないんです」

生徒は衰えを知らない馬場さんの姿勢に驚いた様子でした。

講演を聴いた生徒:「スポーツをしていて、(講演のなかで)なんでその練習をするのかっていう部分が記憶に残ったので、これからの部活もそこを意識してやっていこうと思います」

高校では、来年も生徒たちの将来に役立つ講演会を開きたいとしています。