宮城県内では、インフルエンザの流行が例年よりも早い時期から急速に広がっています。
これから感染が拡大する地域もあるとみられますが、なぜ、2025年シーズンは流行が早まっているのでしょうか?

仙台市青葉区にある「かわむらこどもクリニック」です。10月下旬から特に子どもを中心にインフルエンザに感染する人が急増しているといいます。

かわむらこどもクリニック・川村和久・院長:
「かなり流行が急速に広がっていて先週の日曜日、休日当番だったのですが100人近い患者さんのうち70人がインフルエンザ。ほぼ全てA型のH3ですね」


A型のH3は増加のスピードが速いのが特徴で、学校や家庭内で広がりやすい傾向にあります。38℃から40℃台の急な発熱や頭痛、関節痛などがあり解熱後も咳やだるさが続きやすいといいます。

なぜ流行が拡大しているのでしょうか?

かわむらこどもクリニック・川村和久・院長:
「ウイルスの変異、つまりウイルスの顔が変わる」

かわむらこどもクリニック・川村和久・院長:
「そうすると、今まで持っていた免疫ではそれが対応ができない」

かわむらこどもクリニック・川村和久・院長:
「免疫ギャップというもう1つの要素があって、コロナのときに2020年から2022年くらいの間にほとんどインフルエンザが流行らない」


かわむらこどもクリニック・川村和久・院長:
「その間育ってきた子どもたちの間では免疫がないと、そこでかかってしまう」

例年より早い時期から流行している要因については…

かわむらこどもクリニック・川村和久・院長:
「いろいろなことが言われているが、なかなかはっきりはしない。ただ(ウイルスの)変異によって感染力が強くなったということと、人の流れと、コロナのときのような対策を早いうちから行わなかったので(流行が)早いという理由」


川村院長はこれから感染が拡大する地域もあるとみています。
かわむらこどもクリニック・川村和久・院長:
「(この地域では)今ちょうどピークに入りかけたところ。ただ地域によっては幅がありますから」

かわむらこどもクリニック・川村和久・院長:
「地域性によって広がっていくのもインフルエンザの特徴の1つですから、まだ場所によってはこれから流行が大きくなるところが出てくると思う」


早期流行の要因について改めてまとめると…

・ウイルスの変異により感染力が強くなった
・子どもに免疫の蓄積が少ない「免疫ギャップ」が生じている
・人の移動や接触機会が増加した
こうした理由が複合的に重なって例年より早く流行していると、川村医師は指摘していました。全国的にも感染が広がっています。改めて対策を徹底しましょう。














