クマが街中に出没するルートのひとつになっているとみられているのが川です。

きょう長井市では川の近くの木々を伐採し、クマが身を隠しやすい場所を減らす試みが行われました。

今回、伐採作業が行われたのは、長井市の山間部と最上川の間にあるヤブや木々です。

川の対岸には市街地があり、クマが市街地に出没するまでにはこういった場所を移動しているとみられています。

山形河川国道事務所は通常、河川の管理のために伐採を行っていますが、今回、米沢市や長井市から伐採の要望が出たことや、先日政府が発表したクマ対策のひとつに河川のヤブの刈り払いなどが入っていたことから、今回、実施することになりました。

東北地方整備局 山形河川国道事務所 置賜流域治水主張所 松田宏一 所長「クマは人間との接触を避ける習性があるので、河川敷は移動するのに格好の場所。クマの餌になる柿・栗・クルミ河川敷に非常に多い。クマを誘因するものをできるだけなくす」

刈り払いは、クマの早期発見やクマの生活圏を狭めることにつながりますが、河川敷には民有地も多くなかなか整備が進まない場所もあるということです。

このため国土交通省では支援などを行い、整備を進めたいとしています。

この場所での作業は、来週末までで、堤防付近のおよそ300メートルのヤブや木々が伐採される予定です。