災害復旧や防災に役立つ技術や商品を集めた展示会が19日20日と開かれました。
土木や建築現場で注目されるものだけでなく、中には、私達の暮らしの中で取り入れられるアイデアもありました。

地震が建物に及ぼす影響を視覚的に表した模型や、災害復旧現場で活躍する重機の操縦シミュレーション、災害時の非常食の試食など、会場には約250の企業や団体のブースが並びました。

ゆっくり開いていく金属の塊。緊急仮設用の「モバイルブリッジ」です。約17mまでの川幅に対応し、乗用車3台が同時に橋の上を通れるよう設計されています。
災害で橋が損傷したり流失したりすると市民生活に大きな影響が出ますが、再建には時間がかかります。しかし、これなら設置にかかる時間は半日以下。5年前に氾濫した球磨川の支流で起きた被害も参考にしたといいます。
会場には他にも
記者「このブースでは天井に目をつけました。建物の天井は硬いパネルを上から吊り下げることが多いですがそれを別の素材にしようというものです」

キャンプ用テントなどに使われるガラスのファイバーシート。防水性・不燃性も備えています。開発のきっかけは、東日本大震災でした。
ファイバーシート天井システム協会 本郷恭之さん「天井の崩落事故が約2000件あり、避難所として機能しなくなった例が多かった。『吊る天井』でなく『幕』で天井をつくろうということでできた商品です」
このような施工は、岡山県の複数の中学校で採用されています。
一方、オフィス用品メーカーのブースでは・・・
「この中に防災用品が入っていまして・・・」
中身は、水や食糧、携帯トイレに衛生用品などが3日分。ただ、注目すべきは中身でなく、これらを納めている箱です。

――オフィスによくあるファイルと高さが一緒?
キングジム 青木梨里花さん「高さが一緒になっています。幅もほとんど変わらない。オフィスの中に溶け込ませて保管いただける備蓄セットです。1日の滞在時間として8時間程度は職場にいる。そうしたタイミングで地震・津波などの災害が起こってもおかしくない」
自治体職員が熱心に話を聞いていました。
熊本県八代市の職員「防災備蓄倉庫に一括で管理しているが、そこには鍵をかけていて、担当者は鍵の場所が分かるけれど、他の者だと分からない。これなら手間取らず1人ずつ配りやすいと思い聞いていました」














