越冬場所を探しまわる時期、要注意を
──マルカメムシはどんな生態なのでしょうか。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「マルカメムシの一生は春から、春〜初夏の産卵に始まります。お母さんカメムシは植物の葉裏に整然ときれいに卵を並べ、共生細菌が入ったカプセルを残します。幼虫は孵化後すぐにそれを吸汁して細菌を体内に取り込み、すくすく育ちます。
初夏〜夏は幼虫期です。幼虫は成虫ほど丸くはなく、いわゆる一般的なカメムシの幼虫型です。体表はやや柔らかく、葉裏で群れになり吸汁します。
幼虫期は寄主植物からほぼ離れず、移動距離が短いため、近づかなければほとんど目にすることはないでしょう。
そして秋に成虫になります。私たちには突然成虫が大量発生したように見える季節ですが、マルカメムシにとっては命がけの越冬場所の探索の始まりです」














