マルカメムシのエサになりそうな植物がある場合は注意を
──厄介な存在です。何をエサにしているのでしょうか。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「マルカメムシのエサは、基本的に生涯マメ科植物のみで、その汁を吸っています。なので、彼らの生息域や発生量は、その年のマメ科植物の分布や生育状況とほぼ一致します。
中でもクズ、フジ、ヤブツルアズキ、アズキ、ササゲ、ダイズ、ハギ類などが大好物です。
特にクズとの結びつきは非常に強く、近年増えている河川敷や道路沿いのクズ群落はマルカメムシの繁殖基地となっています。
葉裏の柔らかい組織は吸汁しやすく、繁殖にも好都合ですので、マルカメムシ天国が形成されています。
カメムシは注射針のようなストロー状の口でブスリと口を差し込んで吸汁するため、その傷は農作物被害をもたらします。アズキやダイズ類での発育阻害や斑入り果実などが問題になります。
大きさは小さいですが、とにかく発生すると鈴なりになるため、作物では軽視されない相手です」














