大地さんが事故に遭った2014年は、愛媛県内でもう一人。交通事故によって命を落とした高校生がいました。
これを機に愛媛県全ての高校で自転車通学時のヘルメット着用が校則で義務化され、2025年度の調査で着用率は全国トップとなっています。
(渡邉明弘さん)
「愛媛県はヘルメット着用率全国1位と頻繁に報道されます。しかし、始まりは決して良い事ではなく、愛媛県の大人の安全運転意識の低さが招いた結果なのです。そのことを反省し、私はヘルメットの重要性を伝えることと、大人の安全意識を高くすることで、子供たちの命を守ろうとしています」
講演中、ある生徒が「いつ立ち直りましたか」と質問しました。
渡邉さんは、「立ち直ることはない」と優しい口調で返しました。

(渡邉明弘さん)
「この記憶っていうのは一生忘れることができなくて、やっぱり大地の写真を見た時に、あの時の記憶を思い出して、やっぱり呼吸が苦しくなったりします。被害者遺族っていうのは立ち直ることも乗り越えることもなくて、今どんな状態かというと、もう私の人生の一部として小脇に抱えているような状態です」
「僕の周りの友達はヘルメットをしている子は少なくて、自分の命を守るとても大切なものだと知りました」

「周りがヘルメットをかぶってないから、いっかって感じだったけど買ってもらおうって思いました」

「自分の家族とかも悲しむってことを考えたら、ダサくてもかぶっちゃった方が安心するなって思いました」















