「腐る」ことを許さなかった情熱
引退を決意したラストシーズンは、精神的にも最も厳しい時期となりました。
「昨季はなかなか試合にも絡むことができず、自信を無くしそうになったり、チームの勝利を素直に喜ぶことができなかったり、サッカーが嫌いになりそうになったり...」

心が折れてもおかしくない状況の中、彼女は「腐る」ことを自分自身に許しませんでした。
「このまま終わるのは簡単で、そこで潰れていくのなんて絶対違うって思ってたんで」
この苦しい時期を乗り越える原動力となったのが、橋川監督の「チャンスはピッチに転がっている」という言葉。そして、何よりもファン・サポーターの熱い声援でした。

彼女は言います。
「サッカーがなければ恐らく新潟に来ることはなかったと思いますが、新潟に来て、このまちが、新潟の人々が、そして私を受け入れてくれたこのクラブが大好きになりました」
ピッチでの限界を感じたことで、彼女の愛は、むしろさらに深く、強固なものとなったのです。














