ハンセン病療養所の島・大島。瀬戸内海に浮かぶこの小さな島が、2010年の瀬戸内国際芸術祭の舞台の一つとなった時、そこには多くの葛藤がありました。

厳しい差別の歴史を背負い、静かに暮らしてきた入所者たち。そして、その声に耳を傾け、記録し続けてきた一人のジャーナリストがいます。

RNC西日本放送の伊達典子さんです。

伊達さんは、芸術祭をきっかけに初めて大島を訪れ、入所者の言葉に衝撃を受けます。以来、彼らの人生に寄り添い、その壮絶な体験と人間の尊厳を伝え続けてきました。

「自分の生存そのものに疑問もつ」。ある入所者が漏らした一言が、伊達さんを突き動かしました。差別の記憶、奪われた夢、そして未来への願い。今回は伊達さんに、大島で出会った人々の言葉と、そこに託された思いについて伺いました。

「詩人 永瀬清子とハンセン病文学の読書室」(岡山市北区表町)で開催