40thオリジナルアルバム「Wormhole / Yumi AraI」を11月18日(火)にリリースする“ユーミン”こと松任谷由実が、11月9日放送の「日曜日の初耳学」に登場。
この日はトークの“前編”で、時代を超えて愛される名曲の制作秘話やド派手ライブ演出の舞台裏、公私にわたるパートナー・松任谷正隆氏とのエピソードも飛び出した。そしてトーク終盤では、“引き際”への想いも…。
デビュー以来53年にわたり活動を続けてきたユーミンならではの“続ける秘訣”に、視聴者から共感の声が集まった。
「“詠み人知らず”になりたい」

ユーミンと言えば、1970年代から2020年代まで6年代連続でアルバム1位というギネス世界記録を持つ国民的アーティスト。ジブリ作品のテーマソングも担当し、大人から子どもまで魅了する存在だ。
そんなユーミンに聞き手の林修がまず迫ったのは、数々の名曲の誕生秘話。国語の教科書にも掲載された国民的ヒット曲「春よ、来い」(1994年)について、作詞を手掛けたユーミンに、なぜ文語的な表現を混ぜたのかと質問した。
するとユーミンは「実は、松任谷(正隆)プロデューサーが『“淡き”で始めてほしい』と言ったんです。そこから作っていったんです」と告白。「アレンジャーやプロデューサーのほうが、その曲に長い間接しているから。サウンドをずっと編んでいると、ここはこの詞が外せないっていうものが浮かぶんだと思います。そこに従います」と打ち明け、信頼感を滲ませた。
さらに、「はじめ私が考えていたのはもっとラテンの曲だったんです」とも。だが、編曲を手掛けた正隆氏が作り上げたサウンドは、美しい和の響き。春の訪れをイメージしているというピアノ前奏は、正隆氏が“20秒くらいで”即興で弾いたそのままだという。
さらに「やさしさに包まれたなら」(1974年)のタイトル秘話や「恋人がサンタクロース」(1980年)の助詞はなぜ“は”ではなく“が”なのか?といった作詞術も楽しそうに語ったユーミン。数々の名曲が数十年を経ても聴き継がれ、歌い継がれていることについて「(残り続ける曲が)一番ゴールにしているところです。私がこの世にいなくなって、名前も忘れ去られても曲だけが残るっていうのが理想の姿。(作者不明を意味する)“詠み人知らず”になりたいと思っています」としみじみ語った。














