「虫食い」も様々 シミの大好物は・・・
熊本博物館で保存科学を専門とする坂本直也さんに、実際にシミ被害に遭った所蔵品を見せてもらいました。
熊本博物館 学芸員 坂本直也さん「シミの食べ方の特徴は、本に穴を開けるように掘り進むのではなく、表面をなめるように、かじり取るように食べることです」
シミは、和紙や昔ながらのデンプン糊が使われている部分が大好物。本の顔ともいえる表題の部分だけがきれいに剥がされていました。
シミではない他の虫の被害を見てみると、紙に穴を開けながら道を作るように食べ進められています。
その違いは一目瞭然です。
※被害例として示された書物は一般住宅から博物館に寄贈されたもので、被害が広がらないよう殺菌・消毒を施したうえで保管されています。
あなたの家にも・・・?
様々な状態の史料を全国とやり取りする博物館にとって、対策しなければ気づかないうちに被害が広がる可能性があるシミは、「一級レベルに注意をはらっている」存在だといいます。
坂本さん「シミは動きが速く、小さな隙間にも入り込んできます。皆さんの家にも、どこにでもいる虫なので、人が持ち込んでしまうことも多いのです」














