松江の秋の風物詩となっているオレンジ色のカーテン。吊るされた干し柿が有名な松江市の西条柿は今、収穫の最盛期を迎えています。
しかし、今年の夏、カキ畑にはおかしな形の実がたくさん見られました。
そのカキの実、一体、どうなったのでしょうか?
今年8月、松江市内のカキ畑で目撃したのは…天狗の鼻か、バナナかのような歪な形をしたカキの実・「奇形果」。
須山農園 須山大輝 代表
「毎年、いくつかは出てくるものなので、たまに見るレアキャラみたいなものだが、今年は多いところでは、(ひとつの枝に)半分以上付いてたりする」
原因は、春、カキの花が咲くタイミングでの寒暖差と、去年の夏の高温。去年、カキは、カメムシの被害で大不作となっていました。
今年もか…、と思いながら先週、同じカキ農家を訪ねると。
須山農園 須山大輝 代表
「これとかも、ぱっくり割れて、どう使おうって感じで…」
木には、オレンジに色づいたものの
歪な形をしたカキがいくつも。
須山農園 須山大輝 代表
「全部落とすと木の勢いが強くなるので、ところどころ残している。それでも、去年よりは、大分いいカキが出来てて、いい感じ」
1.1ヘクタールのカキ畑があるこちらの農園。当初、目標の10トンにははるかに及ばない6トン程度の収穫量を覚悟していましたが、歪なカキが多かったもののなんとか、10トン近くまで到達しそうとのこと。
収穫した西条柿は皮をむき、10日から20日程度、干します。西条柿の収穫は、11月半ばまでが最盛期。これからしばらく、松江の秋の風物詩、オレンジ色のカーテンがお目見えします。
ところで、木に残したおかしな形のカキの実、どうするのでしょう?
須山農園 須山大輝 代表
「この位だったらドライフルーツ。カットして干す商品があるので、それに使ったりしようかなと思っている」
須山農園では、カキをカットとして一口サイズで食べやすい西条柿のドライフルーツも加工販売していて、歪なカキも、全て捨てるのではなくおいしい商品として提供しています。
須山農園 須山大輝 代表
「多分、何年か前の天候だったらこれでうまくいく。じゃなくて、今年と同じような天候が来年もあるだろうと想定しながら、暑いのはどうしようもないので、水をやるのか、もっと先の段階で手を打っておくのかとか、工夫のしようはいろいろあるかなと思っている」
収穫最盛期を迎えた今、農家の視線はすでに、来年も訪れるであろう厳しい夏を見すえています。














