クマの分布エリア拡大 目撃情報あるなら「出歩かない」

クマの出没が相次いでいる背景には、生息圏の拡大と個体数の増加がある。

東京農工大学のレポートによると、クマの分布域は1978年に確認されていたエリアから、2003年にはやや拡大。2017年にはさらに広がった。

40年で北海道のヒグマの分布域は1.9倍に。本州のツキノワグマは2倍になっている。

クマの生態に詳しい東京農業大学の山﨑晃司教授は…

東京農業大学 山﨑晃司 教授
「(現在)一部については、もうちょっと広がってると思う。でもほぼ森の分布に飽和してるような感じ。先進国の中では、これだけクマが広く分布している国はない」

市街地への出没が相次ぐ理由については…

山﨑晃司 教授
「それまで畑や水田だったところが、また森に戻ってきたりして、しかも、そこに人がいない。集落周辺には柿や栗があったりして、そこでずっと暮らしているクマたちが増えてきているので、何かちょっとしたきっかけがあると、そこから市街地にクマが飛び出てきちゃう。

特に北東北。クマの目撃件数がいっぱいあるようなら、もう出歩かない方がいいと思う。近くにクマがいるという前提で、この緊急事態を何とか乗り越えてもらいたい」