過去最悪のクマ被害 地域で摸索される対策

山本恵里伽キャスター:
クマ被害が相次いでいますけれども、各自治体は非常に奮闘していると思います。専門家の山﨑教授は、すぐにできる取り組みとして、人里でクマを誘引している柿の木を伐採することや、畑で間引きした作物を放置しないことなどを徹底することが有効だとおっしゃっていました。

ただ、地域によっては外に出ること自体が既に危険という場合もありますので、お住まいのエリアのクマ情報を確認した上で、安全第一で過ごしていただきたいと思います。

日下部正樹キャスター:
クマというのは人間とは違ったやり方で学習するそうです。特に嗅覚と記憶力に優れていて、こうした能力を生かす形で学習して、環境の変化にも適用することがあるといいます。

クマが街の中にまで出没する原因の一つに、クマが人間のそばにはいつも多くの食物があることを学んだからではないかということがあるんです。クマはこれまでの習性を変え得るんだということを、一つ頭の中に入れておいた方がいいのかもしれません。

村瀬健介キャスター:
実は嵐山の商店街の石川さんも、街の近くの山に人の手が入らなくなったということも、野生動物が市街地に出てくる要因になっているのではないかと話していました。

かつては薪を取るために山の木を切るなど、野生動物と人との間に緩衝地帯があったそうなんですけれども、そういうことがなくなってしまったとおっしゃっていましたね。人の暮らし方が変わったことで、徐々に山の環境が変わりましたから、その対策も時間がかかるものになるのはある程度覚悟しないといけないのかもしれません。