政府はきょう、「保護司」の任期の延長や安全確保の規程を盛り込んだ保護司法などの改正法案を閣議決定しました。

「保護司」は、刑務所で服役を終えた人などの更生を支援する非常勤の国家公務員です。近年は高齢化や担い手不足が課題となっていて、法務省は専門家による検討会を設けて持続可能な制度とするための議論を進めてきました。

政府はきょう、保護司法などの改正法案を閣議決定しました。

改正案には、保護司制度を持続可能なものにするために、保護司の任期をこれまでの2年から3年に延長することなどが盛り込まれました。

法務省は、保護観察の経験を積む機会を増やし、やりがいを持ってもらう狙いがあるとしています。

去年5月に滋賀県大津市で保護司の男性が殺害された事件を受けて、改正案では、保護司が安心して活動できる環境を国に整備する「責務規定」が新たに設けられました。

これまで対象者との面接は保護司の自宅で行われることが多かったですが、「更生保護サポートセンター」などを活用しやすくし、面接場所の選択肢を広げる内容も含まれています。

政府は、改正案を今国会で成立させ、成立から1年以内の施行を目指しています。