―――「岸田ジャパン 新しい景色は見えるのか」サッカーのワールドカップに見立てて岸田政権の戦い方を、橋下徹さんに生ジャッジしてもらう企画です。意義ありは「イエローカード」。ダメは「レッドカード」そして長友選手のセリフにありました、良い事は「ブラボーカード」。この三つで判定をしていただきます。一方、橋下さんは非常に激しいプレーで知られますので、VARシステムで発言を検証させてもらいます。

「被害者救済法」はレッドカードでありブラボー

―――テーマ「被害者救済法」JNN世論調査では実効性がないが56%以上、実効性があるは、たったの26%でした。法律家の橋下徹さん、早速カードをお願いします。

「レッドカード」。使えないですこれ。旧統一教会側が争ってきたら今までと同じように裁判が長期化して救済できません。僕は第一の責任は与党にあると思います。ただ野党の方も攻め方を間違った。本当に自由な意思で寄付をしたんだけれども、それでも取り消してあげようという法律にするためには、今回のように、ごちゃごちゃいろんなこと書くのでなく、「寄付額で規制しない」と救えないですよ。

マインドコントロール下の寄付が駄目とか、意思を抑制してはいけない、とかつらつら書いてるけれど、似た話は消費者契約法の中に霊感商法の取り消し規定が一応あって、裁判を起こせば和解とかするんだけど、一番救ってあげないといけないのは「自ら寄付したんだ、信心から寄付したんだ、額は1億円」。これを取り返そうというスタートだったのにいつの間にか、マインドコントロールや意思の問題に入っていって、これでは使えないと思います。

(三澤肇解説委員)野党案には、年収・可処分所得の4分の1という基準が設けられていたんですが、結局閣法には採用されなかった。いろんな専門家に聞くと4分の1って決めちゃうと、4倍したら年収を推し量ることができるなど、個人情報はどうなるんだというふうな意見もありますがそこら辺どうですか。

(橋下徹氏)法律を作ろうと思えばいろんな問題点あります。今回の法律でどれだけの人が救えるのかという問題と、個人情報を旧統一教会側の方に知られるとかいろんな問題と、どっちがマシなのかといえば、僕は額で規制する方が救える人が増えると思います。野党も収入の4分の1以上の上限を決めたって言うんですが、野党はそこにマインドコントロール下の収入の4分の1以上と、しているんです。野党の攻め方としては「マインドコントロールとかそういうところに入らずに、僕は「額での規制」で野党がガンガン攻めるべきだったと思いますけど。

(三澤解説委員)ただ、橋下さんの言うように金額で決めると、例えばある宗教団体で全額寄付をさせて、宿舎やご飯を全部面倒見ますよっていうところもあるわけです。すると、金額とか年収の何分の1とやっちゃうと、規制の網にかかってしまうけれども、まともなところもあるわけじゃないですか。そこら辺との整合性にかなり苦労したと聞きましたが。

(橋下徹氏)そうです。問題点はいろいろあるけれど、どちらがマシかの話です。宗教っていうのは、マインドコントロールってのは僕はマイナス面だけとは思わないけれども、もしかすると宗教側の方から見たら僕みたいに宗教を信じてない人間が、マインドコントロールなのかもしれない。