「毎日泣いていた」15歳の上京

高校1年生の時、故郷の大阪から単身上京。東京に身内も友達もいない中、強烈なホームシックにかかりました。
中江有里さん:
「毎日泣き暮らして、学校行きながら、レッスンしながら夜になると泣いてばっかりいたんです。当時はまだ関西弁が抜けなくて人と話をすることも躊躇してました」
そんな中江さんの孤独な心を慰めたのが、宮本輝さんの本でした。
中江有里さん:
「書かれている関西弁に触れたら、頭の中でその声が再生されるような気持ちになった。それだけで非常に慰められました」
「本は元々ただの紙の束。でも、自分の心をふと優しく温めてくれた。言葉にならない思いを言葉にしてもらっていた。自分が不安や不足を感じている人ほど、本が心に寄り添ってくれるものになる可能性が高いんじゃないかと思います。私にとっては、本は長年の友達のようでもあるし、先生のようでもある存在なんです」














