ポイントは「入りやすくて、見えにくい」場所
安慶名さんは、認知症者が見つかりやすい “危険な場所” に共通するのは、「入りやすく、見えにくい」点だと指摘する。
「これは犯罪が起きやすい場所の考え方と似ています。大事なのは、そうしたポイントを把握して、境界線に跨げない高さのロープを張るなど、少し工夫をすること。それだけでも効果がある。ふらっと入れなくなります」
家族の会が制作した資料には、墓地や、擁壁で大きな段差があり視界が悪い駐車場、公園のトイレなどが例示されている。認知症者がそうした場所に入りにくくすることが、行方不明リスクを減らすことにつながる。
警察署長「優しさと機転が救った」

警察は捜索に関わった人たちを代表して2人を称え、感謝状を贈った。
宮古島警察署 新垣健一郎署長:
「大変なことになっていたかもしれなかった。2人や地域の人たちの優しさ、機転を利かせた行動が女性の命を救った」
今回の事例は、困っている人を見過ごさない救出劇だったが、高齢化する社会ではこうしたことは日々起きる。自分の身の回りで起きた際に、認知症の特徴や行動パターンに合わせた見守り方、捜索方法を知っておくことが、より迅速な保護につながる。
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