鹿児島茶の産地の一つ、南九州市知覧町の中学校で7日、文化祭があり、「知覧茶」を舞台にした演劇が上演されました。

(演劇の様子)「祖父母から受け継いだこの知覧の茶畑をどうしてつぶすことができよう。この茶を未来に残したい」

知覧中学校で開かれた7日の文化祭では、戦後80年の平和への思いをのせた舞台や吹奏楽部の演奏などがありました。

1年生の有志37人は劇に挑戦。テーマは「お茶」です。

お茶の産地川辺町、知覧町、頴娃町が合併して誕生した南九州市。その後ブランド名を「知覧茶」に統一するまでには10年かかりました。

生徒と教諭で考えた脚本は日本一になるまでの苦悩を描きます。

(演劇の様子)
「自分たちの誇りである頴娃茶の名前が消えるなんて…」
「やはり知名度の高い知覧茶にブランド名を統一するしかなかったんだ」

統一から3年後の2020年に行われた全国茶品評会。

(演劇の様子)「産地賞第一位 知覧茶」

7日は、当時「知覧茶」へのブランド統一に携わった市役所の担当者も見守りました。

(南九州市役所・茶業課茶業係 瀬川芳幸主査)「感動の一言、涙が出た。(劇を通じて)知覧茶を授業で習うよりも心に響いたと思う」

(中学1年生 六田絢清さん)「世界中の人も飲んでくれていると聞いたので、県内以外の人にも知覧茶のおいしさと魅力を知ってもらいたい」

生徒が自分たちで考え準備した文化祭。演じることを通して地元の特産品の魅力を再確認する機会になったようです。