平戸市の「舘浦の須古踊」が、長崎県の無形民俗文化財に新たに指定されました。

長崎県教育委員会は今月5日、県の無形民俗文化財として新たに平戸市の「舘浦の須古踊」を指定しました。生月島南部の舘浦集落で、豊漁・豊作や家内安全を祈願し、毎年8月に行われている行事で、行列を組んで練り歩く「奉納踊り」と、個人宅で披露する「ブサタバライ」で構成されています。

中踊りには、大名行列の所作が芸能化した「槍」や「挟箱」、武術が芸能化した「杖」が加わっているのが特徴です。

中踊りの前に口上を述べる「アビャゴ」や、古式の傘鉾が登場する点が、極めて特徴的と評価されました。

一方、県指定有形文化財の「東彼杵町のキリシタン墓碑」については、近年の研究から指定されていた2基のうち「寛永20年銘墓碑」は仏式の墓で、キリシタン墓碑としての価値づけが困難であるため、指定から除外されました。

「舘浦の須古踊」の指定で、県の指定文化財は合計400件となり、このうち無形民俗文化財は24件となりました。