アメリカで何が? 市長選の受け止めは…
小川彩佳キャスター:
トランプ氏にファイティングポーズを見せるような勝利宣言も大変印象的でしたが、このマムダニ氏の当選確実をどうご覧になりますか?
トラウデン直美さん:
支持層が両極にすごく分かれているような気がしていて、中道の人たちがどんどん減っているのかなと今回の件で感じました。
急進左派ということで、左派にもグラデーションがある中、そこでも少し溝ができてしまうのではないかということは、この先のアメリカの中での流れとして気になるところではあります。
実際にニューヨークには移民がたくさんいる一方で、富裕層も多いわけじゃないですか。どれだけ公約の実現性があるのかというところも気になります。
小川キャスター:
非常に混沌とする中、市内にとどまらず国政にもどのような影響が出てくるのか。ここで市長選から一夜明けたニューヨークと中継を結びます。今回の結果は現地ではどのように報じられているのでしょうか?
ニューヨーク支局長 並木航:
5日朝の主要な各紙では、マムダニ氏の当選を大きく報じています。ニューヨーク・タイムズは「これまでの勢いのまま勝利をつかみ取った」という見出しとともに報じています。
1年前は全く無名の候補だった彼が、なぜ勝利をつかみ取ることができたのか。その要因を探る記事が中にありまして、他の主要紙でも同様の記事が目立ちました。
一方、こちらは共和党寄りのタブロイド紙です。マムダニ氏が赤い服を着て共産党のシンボルを掲げており、「社会主義者が勝利した」という内容を強調しています。
そして、先ほどトランプ大統領がカメラの前でコメントしました。
トランプ大統領
「共和党にとって良い結果ではなかった。誰にとって良い結果なのか分からない。政府閉鎖が大きな要素で、共和党にとってネガティブだった。私自身が一番の理由ではないと言われている。よく分からないが、そう言われるのは名誉なことだ」
トランプ大統領は、10月1日から続く政府閉鎖が与党・共和党にとって逆風になった。自分自身への批判が選挙結果に大きな影響を与えたわけではないという認識を示しました。
トラウデン直美さん:
今アメリカで何が起きていて、今なぜこうなったのでしょうか?
並木支局長:
4日はアメリカでは選挙の集中日で、注目されたバージニア州など2つの知事選は、共に民主党の新人が勝利しました。
有権者が今回の選挙で最大のポイントとしたのは経済です。インフレが続いて、生活苦に喘ぐ人が続出する状況が続いています。
振り返ると、トランプ大統領は去年の選挙戦で主に経済、そして移民への不満、今の政治を壊してほしいという声を受けて当選にたどり着きました。
今回のニューヨーク市長選で街の声を聞きましたが、多くの人が生活苦を改善して、庶民のための新しい政治をしてほしいと言っていました。マムダニ氏はそのような、特に若者からの願い、そして大きなうねりを受け止めて勝ったということだと思います。
来年、中間選挙を迎えるわけですが、民主党がこの勢いを保てるのかどうかが注目されます。














