特定の地域で宿泊施設の開業などの規制を緩和する「特区民泊」の制度をめぐり、大阪府は5日、府内の29市町村について、特区民泊の新規受付を来年5月30日から停止する方向で国と協議することを発表しました。

 これまでに方針を示している大阪市と寝屋川市、八尾市を含めると、府内32市町村で、特区民泊の新規受付が停止となる見込みです。

 特区民泊をめぐっては、全国で9割超えの施設が集中する大阪市において、騒音やごみ問題などの苦情が相次ぐなど地域との共生が課題になっていました。

 特区民泊の新規受付停止の方針が示されているのは、府内32市町村(大阪市、寝屋川市、八尾市、岸和田市、池田市、泉大津市、守口市、茨木市、富田林市、松原市、大東市、和泉市、箕面市、柏原市、門真市、摂津市、高石市、藤井寺市、泉南市、四條畷市、大阪狭山市、阪南市、島本町、豊能町、能勢町、忠岡町、熊取町、田尻町、岬町、太子町、河南町及び千早赤阪村)で、市内の一部エリアのみ新規受付を停止するのは1市(河内長野市)。

 3市(羽曳野市、貝塚市、泉佐野市)は、これまで通り特区民泊の新規申請を受け付ける方針ということです。

 大阪府と大阪市などは、今月中に開催される国家戦略特別区域会議において国と協議し、総理の認定を受けた場合は、来年5月30日から府内32市町村で特区民泊の新規受付が停止します。