18人が死傷した加古川の多重事故。追突して死亡した男性は、事故直前に意識を失っていた可能性があるということです。

これは、きのう午後4時半ごろ、兵庫県加古川市の国道250号を走る車のドライブレコーダーが捉えた映像です。

左車線を走る白い車が事故を起こした車。このときは、前の車との車間距離は十分に保って走っています。ところが、突如、前を走っていた軽乗用車に追突。軽乗用車は、そのはずみで中央分離帯にぶつかり、一回転して停車。白い車はスピードを保ったまま信号待ちをしている車の列に向かって走り出し、他の車と衝突したように見えます。

映像が捉えていた時刻、この現場では信号待ちの車の列に車が突っ込み、14台が関係する事故が起きていました。

目撃者
「ドンという大きい音がして。車が1台、煙が上がっているのは見ました」

この事故で車列に突っ込んだ車を運転していた岡本年明さん(78)が死亡。助手席にいた男性(70代)など17人がけがをしました。

記者
「車は交差点に向かって猛スピードで走行し、信号待ちをしていた車に次々とぶつかったということです」

警察によりますと、別の車のドライブレコーダーにも、岡本さんの運転する車が猛スピードで突っ込む様子が記録されていたといいます。

また、岡本さんの車の助手席にいた男性は「事故の直前、岡本さんは意識を失っている状態だった」などと説明していることが、捜査関係者への取材で分かりました。岡本さんの親族によりますと、岡本さんには持病はなかったといいますが、次の運転免許の更新時に返納を検討していたといいます。

この日は友人と釣りに出かけた帰りだったということで、警察は事故当時の状況を詳しく調べています。