宮城県内でのクマの目撃情報などは、2025年度はこれまでに2,000件を超え、過去最多となっています。

人身被害も出ていることから、宮城県は鳥獣捕獲の専門知識を持つ、いわゆるガバメントハンターの増員や不足する箱わなの市町村への貸与などを盛り込んだ緊急対策を打ち出しました。

これは、11月5日に開かれた県と市町村のリモート形式の緊急対策会議で説明されたものです。

宮城県の緊急対策では、箱わなや爆竹などを市町村に配布するほか要望に応じてクマを呼び寄せる恐れがあるカキやクリの木などの伐採を、県が業者に委託するとしています。

また、鳥獣捕獲の専門知識を持つ警察や自衛隊のOBを、宮城県が採用するガバメントハンターを増員して市町村を支援するとしています。会議では、緊急事態宣言を出している大崎市などが現状や課題を報告しました。

大崎市の報告:
「現在の課題点といたしましてはクマ出没、農作物の被害等に対して箱わなが不足している地域の要望に応えきれていない」

宮城県は、市町村の要望を今週中にも取りまとめ、緊急性の高い地域から、箱わなや爆竹などを順次、配布していくことにしています。

宮城県環境生活部・末永仁一部長:
「クマが冬眠に入る今月が対策のポイントになる。学校周辺のパトロールという要望もあったのでできることから1つずつ取り組んでいければ」

緊急対策について、宮城県は予備費や補正予算で対応するということです。