長崎県西海市の沖合で、泳いで移動するイノシシの姿が目撃されました。専門家は「大人のイノシシなら10キロ泳げる可能性もある」と話しています。

泳ぐイノシシが見つかったのは、長崎県西海市「崎戸島」の沖、およそ500メートルの海上です。先月30日の昼ごろ、付近を哨戒中だった佐世保海上保安部の巡視艇「つばき」の乗組員がその様子を撮影しました。
画像には、小さな尻尾を海面に出し、ふりふり振りながら、時には一回転ターンをするなどして泳ぐ姿が映されています。
目撃した乗組員は「漂流物かと思ったが、近づくと細い尻尾が見えた」などと話しているということです。

長崎市でイノシシなどの有害鳥獣対策のコンサルティングを行う「ながさき夢ファーム」に、イノシシの泳力について話を聞きました。
ながさき夢ファーム・福山真尉代表社員
「西海市の松島から直線距離で5キロほど離れている長崎市の池島まで、子どものイノシシが泳いで海を渡るのが確認されています。海を渡る理由や時期については不明ですが、大人のイノシシだと10キロほど海を泳げる可能性があります」
海の漂流物はイノシシに限らずプロペラや船の損傷につながることから、海上保安部ではむやみに近づかないよう呼びかけています。

長崎県では2023年度、イノシシによる農作物の被害が1億5千万円を超えており、野生鳥獣の被害の7割を占めています。
















