専門家が「冬眠しないクマが増える可能性がある」と指摘

県は2024年、初めてツキノワグマの個体数を調査し、県内に500から600頭のクマがいると推定しました。県は、2027年を目途にツキノワグマの管理計画を策定する方針です。

県の検討会で委員長を務める東京農工大学大学院の小池教授は、今後、冬眠しないクマも増える可能性があると話します。

<東京農工大学大学院 小池伸介教授>
「冬眠っていうのは寒いからするんじゃなくて、エサがない時期をどうやってやり過ごすかっていう中で編み出された戦略。逆にいうと、こう集落の中に柿がたくさんあったりすると、いつまでもクマからすると食べられるんですよね。そうすると冬眠が遅れたりが場所によって出てくる可能性はある」

この問題にスムーズに対応していくためには、専門の知識を身につけた職員を配置することが大切だと言います。

<小池教授>
「今までと同じ管理計画を立てるだけじゃなくて、体制ももう一歩踏み込むということを考えてもいいのかなとは思う」

全国各地で人的被害をもたらしているクマ。静岡県でもさまざまな機関が連携し、住民を巻き込んで向き合ってゆく必要があります。