石川県川北町にある運送会社、日章の公式インスタグラムが、フォロワー数16万人超えと話題を集めています。この大人気アカウントの立役者は、三本足の保護猫「ふくちゃん」です。

日章 公式Instagram

運命の出会い 瀕死の猫が「福」を招く存在へ

ふくが日章にやってきたのは、約8年前のこと。

一人のトラックドライバーが、会社へ戻ると、駐車場で数羽のカラスが騒いでいるのを見つけました。そこには瀕死の状態の猫がいたのです。

その体はガリガリに痩せ、子猫と見間違うほど小さかったといいます。さらに、右の前足は切断されて血が滲んでおり、三本足でした。

日章 常務取締役 清水あゆみさん「(当時)保護したドライバーは『かなり血だらけで、手も片方ないし、動かんし、ご飯食べんし、多分無理やわ』って言ってました。私も、別の社員も『かわいそうで見れんね』って」

8年前のふくの様子

猫嫌いの犬を飼っていたため自宅に連れて帰れなかったドライバーは、当時の会長に相談。自身も動物好きであった会長はこれを快諾し、かかりつけの動物病院で猫に治療を受けさせました。

治療を終えた後、ドライバーが倉庫で献身的に看病を開始。そのかいあって、猫は見事に回復しました。そして「会社に福を呼び込む存在になるように」という願いを込めて「ふく」と名付け、そのまま日章の一員となりました。

8年前のふくの様子

清水あゆみさん「そのドライバーさんが朝早く来て、ご飯あげて、ブラッシングして、トイレも綺麗にして、夕方仕事から帰ってきたら、またご飯あげて、日曜日になったら、会社に誰もいないので、不十分だったら会社まで来てっていうのを定年退職されるまでずっと1人でされていたんです」