東日本大震災を研究している専門家を招いたシンポジウムが宮崎市で開かれました。
専門家が訴えたのが「事前復興」の重要性です。どのような考え方なのでしょうか。

宮崎大学防災環境研究センターが開いた30日のシンポジウム。
東日本大震災による津波の被害や復興について研究している東北大学の越村俊一教授が講演しました。

越村教授が訴えたのが、南海トラフ地震に備えるうえでの「事前復興」。

災害が発生する前に被害を最小限に抑え、迅速で効果的に復興するためのまちづくりや防災を行うという考え方です。

(東北大学災害科学国際研究所 越村俊一教授)
「(南海トラフ地震を)人生設計に組み込んでおきましょう。そして、今後迎える人口減少・高齢社会の中での『事前復興計画』をどう考えるか」

(宮崎市内の建設会社社員)
「必ず起こるといわれている南海トラフ地震について勉強したいと思って(来た)。貴重な話を聞けた」
(宮崎市内の高齢者福祉施設に勤務)
「(施設内で)事前復興についてのいろいろな計画を考案しているところで、その点でも参考になった」

参加した企業の担当者や自治体職員は、防災に対する知識と意識をより深めていました。