日本を訪問していたアメリカのトランプ大統領は29日午後、韓国の李在明大統領との首脳会談に臨み、関税交渉でも大枠で合意しました。一連のアジア訪問についてトランプ氏は「数兆ドルを持ち帰る!」とSNSに投稿。成功をアピールしています。

米韓関税交渉“大枠で合意” トランプ氏を“国賓待遇”で歓迎

アジアを歴訪中のトランプ大統領。各国の首脳との晩餐会前には、「いい時間を過ごせたから笑顔になるべきだが、私はこれ(首脳会談)を5日間続けているので少し大変なんだ」と発言。過密日程に思わず本音がこぼれました。

29日朝、日本を離れ、韓国に降り立ったトランプ氏。“敬意”を表す21発の礼砲で迎えられ、トランプ氏おなじみの「Y.M.C.A.」の演奏まで。約6年ぶりとなる今回の訪問。韓国側は“国賓待遇”で手厚く出迎えます。

李在明大統領からは、昔の王族が使用していた「金の冠」のレプリカをプレゼント。さらに、韓国の最高勲章まで授与されました。

アメリカ トランプ大統領
「今すぐ身につけたいくらいだ」

そして、午後に迎えた首脳会談。冒頭トランプ氏は、今回の訪問にあわせて取りざたされていた北朝鮮の金正恩総書記との会談について、こう切り出しました。

トランプ大統領
「金正恩総書記のことはとてもよく知っていて、親しい間柄だ。今回は都合をつけることができなかった。しかし、また訪れる機会はあり、金正恩総書記らと懸命に取り組んでいく」

これに対し、李大統領は「金正恩氏との会談を要請し、いつでも受け入れるとの姿勢を見せたことは朝鮮半島に平和のぬくもりを作り出してくれた」と強調しました。

また、最大の焦点だった関税交渉について、韓国の大統領府は29日夜、“大枠で合意した”と発表。自動車の関税も、現状の25%から15%に引き下げられるとしています。

トランプ氏は、一連のアジア訪問について、「アメリカに数兆ドルを持ち帰る!素晴らしい旅だ」とSNSに投稿し、成功をアピールしました。