関西に2校にしかない「歯学部」。その1つが大阪大学にあります。学生は6年かけて歯に関する知識や専門スキルを学びますが、いま関係者が頭を悩ませているのが「実習設備の老朽化」です。
設備には多額の費用がかかるうえ、買い替えのペースが老朽化のスピードに追い付かない…こうした問題が起こる背景には、“国立大学”が抱える事情がありました。
ほかの大学でも生じていくことが考えられる、老朽化の問題とは?
「ライトがLEDじゃないので熱くて地獄」「もう動かない」実習台の4割が老朽化

(大阪大学歯学部 仲野和彦学部長)「これはもう既に壊れて使えない状態なんですけど、モデルも古いうえに、この実習台に関してはもう動かない状態」
大阪大学歯学部のとある教室。歯を削ったり、神経を治療したりする実習台が70台あります。しかし、その4割にあたる28台が老朽化しているというのです。
授業で使われている様子を見てみると、新しい台では水や空気が出て、実際の治療と同じように練習できています。ところが、古い台では全く水が出ません。
<授業中のやり取り>
(先生)「水が出ない。これでかけてやるわ」
(学生)「でも、そっちも水出ないんですよ」
(先生)「こっちも出ない!?」
ほかにも…
(学生)「ライトなんですけど、これがLEDじゃないので、すごく熱くて。特に夏場は地獄ですね」














