このまま消滅させるわけにはいかない 三玲の孫も参加

三玲に作庭を依頼した東照平さんの孫で、現在「驢庵」を所有している東良平さんです。庭が完成したのは良平さんが7歳の時でした。

(驢庵の所有者 東良平さん)
「思い出しますよ。私はそこら辺が遊び場だったものですからね。だからあの頃の思い出ってよく残っているんですよね」

良平さんは「驢庵」が三玲の作品であることを知ってはいたものの、岡山市に住んでいたことや、仕事が多忙であったことから20年近く手入れができていなかったといいます。しかし、貴重な庭園をこのまま消滅させるわけにはいかないと再生を決意しました。

(驢庵の所有者 東良平さん)
「あの庭を再生することは私に残された仕事というか、大きなできることの1つだった。やっぱり再現、昔の形に戻す。廃れない、廃れさせない。そこが一番自分にとってはモチベーションでした」

三玲の庭を何としても再生したい…その思いは、三玲の孫でプロジェクトを監修した作庭家の重森千靑さんも同じでした。

(三玲の孫 重森千靑さん)
「たぶん(三玲が)その辺にいたとしたら、木々がいっぱい植わっている状況というのはすごく苦々しく思っていると思うので、それが全部すっきりとなくなって自分が作った姿・形というのが完璧な姿で戻ると、三玲自身もすごくうれしいのではないかと思います」