フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルが日本時間の9日、イタリア・トリノで開幕した。日本勢の先陣を切ってペア・ショートプログラムに“りくりゅう”こと三浦璃来(20)・木原龍一(30)組が登場し、自己ベスト(78.25点)に迫る78.08点をマークし首位に立った。日本勢ペア初のGPファイナル表彰台を目指し10日のフリーに挑む。

この日最終滑走で登場した三浦・木原ペアは、冒頭のツイストリフトを決めると、単独の3回転トーループも着氷。さらに3回転ルッツのスロージャンプも成功させると、エルビス・プレスリーの「You’ll Never Walk Alone」の雄大な曲調に乗って息の合ったスピン、デススパイラルで観客を魅了した。全ての要素にGOE(出来栄え点)で加点がつくノーミスの演技を披露し、11月のNHK杯で記録した自己ベストに迫る高得点を叩き出した。

ファイナルはGPシリーズ(6大会)での成績上位6組で頂点を争い、昨年は新型コロナウイルスの影響で大会が中止となった。三浦・木原ペアは今年3月の世界選手権で銀メダル、今季はGPシリーズ初制覇から2連勝(スケートカナダ、NHK杯)と勢いに乗り、ペアとしては日本勢初のファイナル制覇に向け快進撃を見せている。

【ペアSP順位】
1位 三浦璃来・木原龍一組(日本)78.08
2位 クニエリム・フレイジャー組(アメリカ)77.65(SB)
3位 デュデク・デシャン組(カナダ)69.34
4位 コンティ・マチー組(イタリア)67.30
5位 ギラルディ・アンブロジーニ組(イタリア)63.54
6位 チャン・ハウ組(アメリカ)53.85