洋菓子の「バウムクーヘン」は日本国内では広島市の似島が“発祥の地”と言われています。そのバウムクーヘンをテーマにしたミュージカルが11月、広島市で上演されます。

演じるのは、作曲家のいずみたくさんが作った東京の劇団「イッツフォーリーズ」です。

俳優 石鍋多加史さん
「少年が主人公ですが、大人が見て実に共感できる、すごい、素晴らしい作品です」

タイトルは「バウムクーヘンとヒロシマ」。原作は、広島市の児童文学作家の作品です。

ミュージカルより
「僕、この島がお菓子の島と思ってやって来ました。でもそうじゃなかった…」

バウムクーヘンが日本で初めて作られたのは、いまから100年前の「似島」。当時、似島には陸軍の検疫所や、ドイツ人捕虜の収容所がありました。

バウムクーヘンは、収容された菓子職人のカール・ユーハイムが焼き、原爆ドームの前身「物産陳列館」で初めて販売されました。

ミュージカルはこの実話を元に、主人公の少年が平和の大切さを学ぶストーリーです。

石鍋多加史さんら俳優たちも似島を訪れ、歴史を学びました。

俳優 石鍋多加史さん(主人公少年のおじいさん役)
「バウムクーヘンの香りがお客様と一緒に感じられるのではというぐらい、ミュージカルでなければできないバウムクーヘン作りの舞台です。これはぜひ子供さんも大人も見ていただきたいですね」

原作者 児童文学作家 巣山ひろみさん(広島市在住)
「『原爆が平和が』と重く考えなくても、ちょっとそういうことに意識を向ける時間を持つ。そういうことが大事だと思います」

「バウムクーヘンとヒロシマ」は11月16日にJMSアステールプラザで午前11時からと午後2時半からの2回上演されます。18歳以下は先着646人まで無料ということです。(※オールスタッフに申込み必要)