■秋以降さらに心配なこと
会見に同席した横浜市立日枝小学校の住田昌治校長のところにも全国から多くの教職員らの悲痛な声が届いている。それによると、些細なことが原因でケンカになるなど様々なトラブルが学校再開後に増えているという。

さらに、秋の行事や授業の準備に加え、児童・生徒の不安による荒れへの対応、目標が設定できない中で低下する学校生活へのモチベーションの底上げ、引き続きの感染症対策・PCR検査・陽性時の対応、児童・生徒の問題行動に対する聞き取りや保護者への対応など、教員たちの働く学校現場の状況は、7月のアンケート調査時より悪化しているという。
教員が疲れ果てて様々な事案への対応が困難になり、休み始めている学校もあり、住田校長は「いじめは、子どもの安心安全が守られていないところで起こる」と懸念を強めている。
■教職員「残業が増えた」4割超
全日本教職員組合も25日に記者会見を開いて学校現場の現状に危機感を表明した。全国の小中高校の教職員らおよそ4000人に7月下旬~8月末に調査したところ、新型コロナの影響で一斉休校となり、その後、再開した教職員の4割以上が「残業が増えた」と答えたという。
■7割の子ども・ストレス訴え
子どもたちへのストレスも調査で明らかになってきた。国立成育医療研究センターが6月~7月にかけて「コロナ×こどもアンケート」を実施し、全国の7~17歳の子どもたち981人と保護者5791人にインターネットで調査したところ、7割(72%)の子どもが何らかのストレスを抱えていることが分かった。