10月に入っても気温が30℃を超える日もあることしの“長い夏”。ようやく気温が下がり始めた今、布団やソファに蓄積した大量のダニの死がいがアレルギー症状を引き起こす可能性があります。家の中に残る「猛暑の影響」、その対策を専門家に聞きました。

ダニにとって今年は“最高の年”
ダニは
気温20~30℃、湿度50~80%
で繁殖すると言われています。
ようやく秋らしい気温になったとは言え、20度を下回らないとまだまだダニは繁殖していると考えられます。
長崎県ペストコントロール協会 辻健二 理事:
「今年は暑さが長引き、ダニが活動できる期間がかなり伸びました」
結果として、今年はダニの発生数が多くなっている可能性が高いのだといいます。
"死がい"と"フン"が大問題

気温が下がるとダニは死にますが、布団やカーペット、ソファに残った死がいやフンを吸い込むことで、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などの症状が悪化することも―。つまり、秋こそ「ダニ対策必須」の時期なのです。
家庭でできるダニ対策3つのポイント
長崎県内で害虫相談などを受け付けている「長崎県ペストコントロール協会」の辻健二理事に、家庭でできるダニ対策を聞きました。

▼ダニが一番生息する布地のソファ、カーペット、布団をとにかく丁寧に掃除
▼ソファや布団のカバーは洗い、中身は天日干し
▼掃除機は普段2~30分時間をかけている所を、1時間かけて行う
長崎県ペストコントロール協会 辻健二 理事:
「丁寧な掃除機掛けで、ダニの死がいを除去できます」
外出時は「マダニ」から身を守れ!
そしてこの時期は「マダニ」にも要注意です。長崎県感染症情報センターによると、過去5年で…
日本紅斑熱は10月に最多、
つつが虫病は11月に最多となっています。

マダニ類やツツガムシ類は、野外の藪や草むらに生息しているダニで、野生動物が出没する環境に多く生息しているとみられています。
民家の裏山や裏庭、畑やあぜ道などにも生息しており、マダニ類は「日本紅斑熱」や「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を、ツツガムシ類は「つつが虫病」を媒介します。
ダニなどが媒介する感染症の予防には、ダニに咬まれないことが重要です。
▶予防策
長袖・長ズボンで露出を防ぐ
マダニに有効な虫よけスプレーを
咬まれた場合は、医療機関へ
涼しくなり、屋外レジャーを計画している人も多いと思いますが、野外で活動する際は長袖、長ズボンを着用するなどして肌の露出を極力避け、マダニに有効な虫よけ剤を使用して感染防止に努めましょう。














