大規模な災害が起きたときに、孤立した集落にドローンを使って物資を輸送する実証事業が23日、山口県山陽小野田市で行われました。
災害時に孤立する可能性のある山陽小野田市の地域への交通手段が断たれた想定で、県や市の担当者などがドローンによる物資輸送を実証しました。
去年1月の能登半島地震では道路が寸断され、物資の輸送などに影響が生じたため、県はドローンで物資を運ぶ仕組みづくりを目指しています。
ドローンで運んだのは災害時の通信手段を確保するため県が今年20台を導入した衛星インターネット通信機器です。ケースなども含め重さはおよそ30キロです。
離陸したドローンはあらかじめ登録されたルートを自動で飛行します。直線距離で3.5キロ先の目的地に8分半ほどで到着し、受け取った地域の人が通信機器と接続しました。
県総務部 防災危機管理課 井上光宏 課長
「道路寸断は山口県においても可能性としては十分ありますので、そういった場合にドローンを活用できるのは大きな意義があると思っています」
県は12月までに4回、実証事業を行う予定です。結果を踏まえて今年度中にマニュアルをまとめ、本格的な運用につなげたいとしています。