沖縄文化の研究に尽くした研究者、鎌倉芳太郎が撮影した琉球国王の肖像画「御後絵」を、最新技術によって高精細化した実物大の写真パネルが、23日から一般公開されます。
鎌倉芳太郎は大正から昭和にかけて沖縄文化を丹念に調査・研究し、7500点に上る記録資料は首里城再建にも大きく役立てられています。
今回、最新のデジタル技術によって高精細化されたのは、鎌倉が大正13年に撮影した琉球国王の肖像画「御後絵(おごえ)」などのガラス乾板写真13点で、23日から始まる企画展で一般公開されます。

会場にはこれまでの御後絵の実物大画像と、高精細化したものが並べて展示され、国王の衣服の生地の風合いや家臣一人ひとりの装飾などが細やかに描き込まれていたことが確認できます。
▼県立芸術大学附属図書・芸術資料館 森達也館長
「本当に細かいところまで、筆の1本1本の太さまで、実物大の大きさで再現することができる」「今まで多くの人のイメージにあった琉球王国とはまた違う、新たな、本当の琉球王国の姿がこれからますます、はっきりしてくるんじゃないか」

御後絵展は、来月3日まで県立芸術大学で開催されます。企画展ではこのほか、国の重要無形文化財に指定されている御後絵の紙焼き写真や、去年3月に米国から返還された御後絵の実物大写真パネルなども紹介されます。