死刑判決 「私たちの悲しみと苦しみが消えることはない」

10月14日火曜日、判決公判を迎える。長野地方裁判所には、21の一般傍聴席に対し508人が列を作った。長野地方裁判所1号法廷で午後1時半に開廷した。グレーの長袖シャツを着た青木被告が、証言台の席に座る。裁判長は、通常、最初に言い渡す判決の結論にあたる「主文」を後回しにし、判決理由から読み上げた。

裁判長は「被告人は当時、善悪を判断し行動をコントロールする能力を特に問題無く、保っており、完全責任能力を有していたと認定することができる」とした上で、「短時間のうち4名もの人々の尊い命を奪ったのであり、強固な殺意に基づく残虐極まりない犯行である。殺人行為を重ねてもなお淡々とし、人の生命を軽視してはばからない様子には、戦慄を覚えずにはいられない」と続けた。そして、「酌量の余地など皆無であり、極めて厳しい非難に値する」 と述べた。

判決公判の法廷(10月14日)

判決理由が読み上げられている間、青木被告は前後左右に体を揺らしたり、うつむいたりと落ち着きのない様子が見受けられた。 そして、判決理由の読み上げ開始からおよそ30分後。

裁判長:「主文、被告人を死刑に処する」

青木被告に対し、求刑通り死刑判決を言い渡した。死刑判決を言い渡された際、取り乱すような様子はなかった青木被告。遺族に目を向けることなく法廷を後にした。判決を受けて、亡くなった4人の遺族がコメントを出した。