数十秒で “ひとだかり” 大切な地域のつながり

地域とのつながりを大切にしている「やねのうえのガチョウ」

店舗スタッフ「いってらっしゃい!」

女性が慣れた様子でパンのケースを持って向かったのは、店の目の前にある呉羽高校。週に2回、校内でパンの販売を行っています。

授業が終わると・・・、生徒が続々と駆け付け、あっという間に人だかりが。

利用者の女性
「いかがですか~?こんにちは!パンいかがですか~?いっぱいあります!」

生徒への販売の後は、毎回購入しているという校長のもとへ。

県立呉羽高校 山本俊之校長「これと、この2つ」
利用者の女性「280円です」
県立呉羽高校 山本俊之校長
「私が好きなものを覚えていて、いつもこれを用意してくれているんです。すごくがんばってくれていると思います」

この日も無事に販売は終了。

呉羽高校のそばにあることから、生徒や教員は放課後にもよく訪れるといいます。

店を訪れた呉羽高校の教員
「多分当たり前のものとして、馴染んでいるんじゃないかなと思います。変に障がいがあるということを意識しているわけでもないだろうし、なんかそういうのが自然な感じでいいなと」

地域に愛され、見守られながら障がいのある人がいきいきと働くパン店。

松岡所長は、店が「地域の福祉の拠点」になってほしいと意気込みます。

やねのうえのガチョウ 松岡敏和所長
「なかなかまだ、こういう障がいを持っている方たちへの理解というのは進んでいないかなってところがあります。ただこのお店で、こうやって働いている利用者さんの姿を見たり、おいしいパンを作っているというのが理解されることで、もっと障害福祉というものが理解していただければいいなと」