労働力の不足が深刻化する中、企業が期待をよせるのが高校生の採用です。そうした中、生徒たちの就職活動に向け進路指導を担う教員が、実際に仕事を体験するというユニークなイベントが岡山市で開かれました。

(高校教員)
「工業的なものと手染めはあまり結びつかなったんですけど」
(参加企業)
「けっこう、はまる子ははまると思うんですけど。なかなか染色の体験をすることがないので」

岡山県の内外から製造業やアパレルなどの企業9社と、14の高校の教員が参加しました。

このイベントは、進路指導を担う教員がさまざまな仕事を体験することで、生徒に的確な助言ができるようにと、就職支援を手がける「ジンジブ」が企画したものです。

(ジンジブ岡山支店 大道篤支店長)
「イベントを通じて求職者も求人をする企業もお互いが理解した上で、就職につなげていければと」

高齢化などの影響により人手不足が深刻化する中、今年3月に卒業した高校生の全国の求人倍率は、過去最高の4.1倍に。

こうした中、来年の春に卒業予定の高校生の就職活動は先月から開始。企業を選ぶ生徒にとっては、より正確で具体的な情報が求められています。

(高校教員)
「普段生きている中では出会わないような知識がたくさんあって、生徒たちにも伝えていっていろんなことに興味をもってもらえたらいいかなと」

(高校教員)
「仕事を選べる時代というか、生きるためとかお金のためだけではなくて、人生を豊かにするために仕事を選んでいってほしいなと」

多くの高校生に会社のことを知ってもらいたい。採用する企業側も、教員にアピールする絶好の機会となったようです。

(大同塗装総務部 三嶋和雄部長)
「今の時代、われわれのような中小企業にはなかなか人が入ることが少ないので、少しでも高校生の方に就職してもらいたいなと」

(ビィーティーエス 山下隆実副社長)
「やってみて、やりがいとか楽しみとかそういったものが実感できるよというのを、声を大にして言いたいですね」

就職を希望する高校生たちにとっては、将来に向けた大切な一歩になります。企業側と学校側のよりよいマッチングが期待されます。