鈴木:
(メジャー挑戦は)自信ないですよ、別に無いんですけど。自分の中で環境を変えて、もうひとつレベルアップしたいという思いが強くなったので、こういう決断になりました。
昨季、二刀流でメジャーを席巻した大谷。昨年の帰国会見で、大谷は鈴木の実力を尋ねられ、こう語った。
「今のプロ野球の中では、頭ひとつ抜けてるバッターだと思います」
その会見を見ていたという鈴木は「あの質問はダメですよ、あそこで聞かれたらそう言いますよ。そう言うしかないですって。(頭ひとつ抜けてるとは)思ってない顔してますもん、全然」と笑った。
5年総額約101億円という超大型契約を勝ち取ったが、メジャーリーグについて当の本人は…。
鈴木:
メジャーって、まず何チームあるんですか?そこが、あんまわかんないです。何地区(東・中・西)にあるとかもわからないんですよ。ゲームではよく使っているチームがありましたね、ヤンキース、ジャイアンツと、イチローさんがいたんでマリナーズ。
有名な球団以外、知らなかったと言う鈴木がそもそもなぜ、メジャーリーグに挑もうと思ったのか。
“メジャーへの興味”がどう移り変わってきたのか、折れ線グラフに記入を頼むと、鈴木は「ビュ~ン」と、明るく口ずさみながらペンを走らせた。注目すべきは2015年、そのラインが直角に上がっていた。この年、一体何があったのか。

黒田さんが帰ってきて…。
2015年、メジャー通算79勝の黒田博樹さん(47)が広島カープに復帰。20歳年上の大先輩の言葉が、当時プロ3年目・鈴木の価値観を変えた。
鈴木:
黒田さんに「メジャーにはお前と年の近い選手でこういう選手がいる」と言われて、動画を見たらやっぱり衝撃を受けて、動画を見た瞬間に急上昇したっす。ビューン。
黒田博樹さんが見てみるよう勧めた選手とは?
鈴木:
1番は、やっぱりマイク・トラウトに衝撃を受けて、カッコイイなと思って。
マイク・トラウト(30)。大谷と同じエンゼルスに所属し、過去メジャーMVPに3度輝いた選手。年俸はメジャートップの42億円だ。
鈴木:
うーん、なんか、この人たちとやりたい。1番になりたい、みたいな感じがありましたね。メジャーで1番になりたいメジャーで。成績とかじゃなくて、向上心が無くなったら、面白く無くなったら、終わりかなって感じですかね。やるからにはやっぱり1番レベルが高いと言われている、メジャーリーグで。