かつては「おみくじを引く鳥」として訓練も
「ヤマガラはスズメ目シジュウカラ科に属し、北海道から九州まで広く分布しています。漢字では『山雀』と書き、山で見かけるスズメのような鳥という意味でしょうか。
少し開けた緑の多い場所を好み、雑木林や社寺林、公園の大きな樹木のあるところに暮らしますが、周囲に緑がある住宅街にも姿を見せてくれることがあります。
ヤマガラは賢い鳥で、人をあまり怖がりません。ヒマワリの種などを置いておくと餌場を覚え、慣れると手のひらからエサを食べることもあるそうです。
かつては神社で『おみくじを引く鳥』として訓練されていたこともあり、人との距離の近さは昔から知られています」

「好むエサは季節によって変わります。春から夏は、木の実がまだ少なく、子育てに適した柔らかく栄養満点な昆虫やクモなどの動物性のエサを主に食べます。
そして秋から冬にかけては、木の実や種子をくわえて飛び回る姿が見られます。
特にエゴノキの実が大好物で、硬い殻に包まれた種をくわえて枝に止まり、脚の間に挟んで固定し、器用にくちばしでつついて割って中身を取り出します。
あまりに硬い実に悪戦苦闘し、つついては一息つき、首をかしげてまた挑む姿は、見ていて思わず応援したくなります【画像②③】」
