750年前の元寇の船が沈む長崎県松浦市の鷹島海底遺跡で行われた3隻目の船の発掘調査で、「竜骨」と呼ばれる船の構造物が新たに見つかりました。

松浦市の鷹島海底遺跡では鎌倉時代モンゴル軍が日本に攻め込んだ際いわゆる「神風」で沈んだとされる元寇の船がこれまでに3隻見つかっています。

去年10月「元寇の船」と確認された3隻目の船は船の大きさなどが分かっておらず、範囲を広げた追加の調査が今月13日まで行われていました。

その結果、船底の中心を縦方向に通る、「竜骨」と呼ばれる木材が新たに見つかりました。

船の大きさの解明にはつながらないものの、調査をした専門家は「竜骨」の構造に新たな発見があったといいます。

國學院大學・池田榮史教授「竜骨というのはだいたい1つの木じゃなくて2つの木で作るんですけども、重なった部分がどうしても弱くなるのでそこにあえて補強のために切り込みを入れてほかの材木を入れ込むという作り方をしています。補強するために加工する技術が中国でいろいろあったと思うんですけど今回初めて見た形の竜骨のつなぎ方でした」

松浦市は、今後も、船の大きさなどの解明に向けモンゴルや韓国の機関と連携し調査を進める方針です。