ロシア軍によるエネルギーインフラ施設への攻撃が相次いでいるウクライナで、ガス生産のおよそ60%が失われたと報じられました。

アメリカのブルームバーグ通信は9日、関係者の話として、今月行われたロシア軍による攻撃で、ウクライナのガス生産能力のおよそ60%が失われたと伝えました。

ウクライナは寒さが厳しい冬のエネルギー需要に向け、来年3月までにおよそ22億ドル=日本円で3360億円相当の燃料を輸入する必要となる可能性があるとしています。

ウクライナ空軍やゼレンスキー大統領によりますと、9日から10日にかけて、首都キーウや南部ザポリージャ州などに対し、ロシア軍の無人機とミサイルあわせておよそ500機による大規模攻撃がありました。

子ども1人が死亡、20人以上がけがをしたほか、インフラ施設が被害を受け、一部の地域では停電も発生しました。

ロシア国防省も10日、ウクライナの防衛産業を支えるエネルギーインフラ施設に対し大規模攻撃を行ったと発表しています。

ゼレンスキー大統領は改めて、欧米などの国々に対し、防空システムの提供とロシアへの制裁強化を求めました。