今年も注目を集めたノーベル文学賞の発表。選ばれたのは、日本にもゆかりのある作家でした。
ノーベル文学賞 “日本ゆかり”の作家に決定
9日、日本時間の午後8時に発表されたノーベル文学賞。
今年はハンガリーの作家クラスナホルカイ・ラースローさんの受賞が決まりました。

クラスナホルカイさんは「サタンタンゴ」や「抵抗の憂鬱」などで知られています。

日本にも滞在歴があり、京都を舞台にした小説「北は山、南は湖、⻄は道、東は川」は日本語にも翻訳されています。
今夜、都内の書店で発表の瞬間を見守った人たちは…
喜入キャスター
「残念ながら日本人の受賞とはなりませんでしたが、会場からは拍手が沸き起こりました」

男性
「じわじわと悔しいなというのはあるとしても、でも競うものじゃないので」
女性
「日本人の受賞ではなかったんですけど、初めて聞くお名前の方だったので見てみたいなと思いました」
中には事前に受賞者をAIで予想し、すでにクラスナホルカイさんの作品を読んできたという男性も…

男性
「日本人3人、海外3人で予想して、そのうちの1人がクラスナホルカイさん。当たりました。週末に読んできました」
ーーどんな作品ですか?
男性
「⻑い文章の中で、プラスとマイナスを逆転させるというか、見方が多面的にある」
授賞式は、12月10日に、スウェーデンのストックホルムで行われる予定です。
小川彩佳キャスター:
今回のノーベル賞は、生理学・医学賞と化学賞と日本人の方が選ばれています。素晴らしいことですね。

地域エコノミスト 藻谷浩介さん:
引き続き、学術分野で選ばれています。日本に国力がまだなかった頃に一生懸命いろんなことを自由に研究していた成果で、例えていうと、大谷翔平が70歳になってから賞をもらうみたいな感じがあります。
学者からは、業績評価が非常に短期的に評価されるようになり、膨らみのある研究ができてない。要するに、将来、受賞する人がいなくなるのではないかとみんな口を揃えています。
やはり、今のうちに短期評価システムそのものを変えないと「昔は取れたのに」という話になってしまうのではないかと、すごく心配です。
<プロフィール>
藻谷浩介さん
地域エコノミスト 共著「東京脱出論」
(株)日本総研主席研究員